健一

恋愛手帖の健一のレビュー・感想・評価

恋愛手帖(1940年製作の映画)
4.0
1940年 🇺🇸映画 モノクロ作品。

第13回アカデミー賞
主演女優賞(ジンジャー・ロジャース)受賞。

オープニングに流れる音楽がとても素敵! 一気にこの時代に引き込まれる。名作の予感。

女性の自立、日陰の女、未婚の母の問題など 現代でも通じるこの問題を半世紀以上も前から この作品は訴えている。当時の日本では考えられない事でしょう。
その為か日本では新憲法が発布されて 男女同権が確立した7年後の1947年に公開された。

二人の男性から求婚されて 板挟みになり 同じ真夜中の12時に二人とデートの約束をする。
彼女はどちらの男性の方へ向かうのか?
そんなおり 過去の恋愛の記憶が蘇る。

これは是非 女性の方に観てもらいたい名作。
80年も前の作品なのに こんなに女性の自立という問題を真正面から描いている作品があったなんて。
男の私でも衝撃を受けた。
当時(1940年代)の日本の庶民の女性が こんな生き方をしていたら? もしくは こんな考え方を持っていたら? 国賊として罰せられただろうに。

自分の未来のために、幸せのために。上流社会の古臭いしきたりに屈せず『お金が全てでは無い』と自らを貫く女性キティ・フォイル。
逆境にめげる事もあるが 常に凛々しく振る舞う女性の姿を描いていて なんとも 色々と励まされてしまう作品(男のくせに)。

彼女を演じ アカデミー主演女優賞を受賞したジンジャー・ロジャースが 主人公の女性を演じていて素晴らしい。

物語の進め方も この時代の作品としては良く出来ている。全く飽きる事なく一気に観てしまった。
これは 間違いなく名作。
おススメ!観て良かった!
健一

健一