神の声は決して聞こえない。
キリシタン弾圧の時代の日本を訪れた2人の宣教師。
厳しい弾圧により消息不明となった前身の宣教師を探す為訪れた2人、そこには試練が。
まさしく信仰(神)によりもたらされる苦痛の試練。
「なぜ、大いなる信念を持つだけの我らが苦しまねばならないのか」
信仰を貫くこと、信仰を捨てること、
当時なら命を左右する選択。しかしどれだけ苦痛に耐え抜こうとしても、悲しみに襲われても、神は沈黙を貫く。助けてはくれない。
音楽など殆どなく、自然の音に紛れながら、弾圧の悲鳴がとどろく。
アンドリュー・ガーフィールドはじめ俳優陣の演技力は言葉では表現できない。
ただこれをスコセッシという日本人でない監督が撮ったということ、日本人でない脚本家が脚本を書いたということ、多分そこに意味があると思う。
生きること、神の形、それぞれは心の中にあるもの。
ラストシーンがずっと心に残り続ける。
傑作。