Nolan

沈黙ーサイレンスーのNolanのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
4.2
奇しくもどこぞのお殿様が「お前らは危険だから、入国してはならない」と「異物」を排除しているニュースが世界中に広がって非難轟々渦巻く21世紀に、「そんなの可愛いもんですよ」と鼻で笑いとばせるほど冷酷非道の処刑を続けていたのは、他のどこでもない、自分たちの国・日本だったという事実を知らされる映画です。

長崎生まれだから、母は敬虔なクリスチャンだから、父は五島列島の育ちだから、なおのこと、彼らの苦しみは、まるで先祖の苦しみのように見え、彼らの苦しみに心を重ねてしまう。よくぞ、耐えられました。よくぞ、思いを貫き通しましたと、パライソへ声をかけながら映画を見届けることになりました。
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