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最後の命のkazataのレビュー・感想・評価

最後の命(2014年製作の映画)
2.0
(『浅草キッド』は未見だけども…)今やすっかり演技派俳優として定着した柳楽くん主演×中村文則原作なのに、今の今まで「こんな映画あったんだ」と全く知らなかった本作をウォッチ!

過去のトラウマに苦しめられた男女3人の悲しきサスペンス……だか何だか知らない(原作未読)が、典型的な"ザ・説明"映画に感じられてイマイチ乗れず。

トラウマになったホームレスの集団レイプシーンと同じぐらい、高校時代の冴木と香里の"互いの同意のもとでのレイプまがいのセックス"が物語的に超大事なはずなのにオフ(昔話で処理…)になっている時点で、本作の映画化は失敗だったんじゃないかな。
(百歩譲ってオフにするなら、高校生の頃のエピソードなんて全カット=わざわざ映像化しなくてよくね!?…ってことで、60分以内で収められる話をダラダラと無駄に引き伸ばしている印象)

ってか、「延々と続く回想シーンの中で過去時制のキャラクターが大過去のことを説明する」のをひたすら見せられてもさ……それってサスペンスとして面白いのか?

桂人(柳楽くん)にとっては冴木(矢野聖人)が=冴木にとっては桂人が「"ヒトの道"を踏み外さないためのストッパーになっていた」って設定を生かして、もっと露骨にプラトニックなBL展開に持って行った方がまだ面白くなった気がするけど(笑)
(監督曰くキリスト教的な価値観による「原罪」とか「生と死」がテーマらしいが…)
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