てくのすけ

サボタージュのてくのすけのレビュー・感想・評価

サボタージュ(2014年製作の映画)
3.5
FPS的視点もある特殊部隊突入の緊張感、麻薬組織の恐ろしさ、DEAメンバー皆の胡散臭さ、容赦ない残酷描写。どう見ても『エンド・オブ・ウォッチ』の系譜なのに、描かれるのは連続殺人事件の謎というギャップ。しかも主役がシュワというミスマッチが却って新鮮。面白い。

ミステリーとして観ると少々キレが悪いけど、冒頭の制圧シーンの迫力、嫌な死に方オンパレード、全員怪しいというキャラ作りまで色々たまらん要素をブチ込み、強引な展開も力ずくで魅せてしまうデヴィッド・エアーの演出が冴え渡る。ただ事前に聞いてたような『そして誰もいなくなった』ではないですね。

メンバーの中二心満載な呼び名もイイ。サム・ワーシントンは坊主に変なヒゲのため途中まで気付かなかったよ。『パシフィック・リム』のハークや『アイアンマン』のローズ中佐も出てるけど、リズィ役ミレイユ・イーノスの狂気過ぎるビッチと女刑事オリヴィア・ウィリアムズが凄くイイ。

シュワが主演の必要あるの?と思いながら観てたけどラストで納得。思えば復帰後のシュワはチームでの活躍という役が多く、それは肉体の衰えから演技派に転向するよりも、自身のキャラクターを活かしながらアクション映画を続けるという点でマッチしてて良いです。スライとは違った進化。
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