【芸術のための芸術?】
芸術的な映画で、筋書きらしい筋書きがない。最初、フランス革命の恐怖政治期に貴族がギロチンにかけられるシーンが出てくる。次が、ヨーロッパのどこか(ジョージア?)で軍隊が民家を略奪するシーン。
それから、現代パリの下町を舞台に、うだつのあがらない親父同士の交友とか、ローラースケートでかっぱらいをする若者とか、ヴァイオリンを弾く女の子をナンパしようとするぱっとしない若者だとか・・・そういうシーンが何となく展開される。
ちょっとだけ面白いのは、途中で料理のシーンがあり、そこで魚の頭を切り落とすのにミニチュアのギロチンを使っていること。明らかに冒頭のシーンへの暗示である。ただし、それが何を意味するかは、観客が勝手に考えろ、ということらしい。
筋書きらしい筋書きがない映画が好き、という人にはいいかも。
私にはどうも・・・なのでした。