周囲の男を惑わし冷笑して主人公がそれを土台に伸しあがる工程は作風の妙が効いててゆいいつ面白かった。また主演アンバー・ハードの妖艶さが後にも先にも本編最大の推進力としてある。語り口そのものが鈍重すぎるためナレーション演出でほぼ処理される進ませかたや人間ドラマの重ねかたも悪く言えば古臭く気が利いた台詞や展開もないため停滞感が否めない。元は1989年に出版された同名小説を映画化。本作はジョニーデップとアンバー・ハードの離婚原因にもなったとさられる鬼門的な映画で週末興行成績でも二番目に低い作品となる。長尺118分あるがこの内容だと90分程度にまとめて欲しかった。これらの製作におけるゴタゴタが併さって別の意味で話題作となるスキャンダラスな映画でした。
