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愛と闇の物語のバナバナのレビュー・感想・評価

愛と闇の物語(2015年製作の映画)
1.2
イスラエルの有名な作家兼ジャーナリストであるアモス・モズの自伝を、ナタリー・ポートマン自身が監督、脚本、主演した作品。

モズ一家は1945年にウクライナからイスラエルへ移住した。
母の実家はウクライナの裕福な商家で、実母や姉妹たちもイスラエルの別都市に移住できている。
1947年に国際連合がパレスチナと分離決議を出した時、大人たちは喜んだが、アモスの一人称では「迫害された者同士が手を組むとは限らない」と自嘲気味に語っている。
そして1948年、アラブ・イスラエル戦争が始まると、文学が好きなアモスの母親の精神状態は悪くなっていくのだった…という話。

という事なのだが、本作はほとんど夫婦間で何が起こっていたのか、また母親の心情などが分からない。
アモスの母が実母と大喧嘩した時も、何に対して怒っていたのか原因が全く分からなかったりする。
これは、子供の頃のアモス目線だから、所詮本当のところは分からなかったという事なのか、それとも原作はもうちょっと踏み込んで書いてあるのに、ナタリー・ポートマンの脚本力が無かったからなのかが分からない。

とにかく映画という、観客に見せる媒体なのだから、もう少し母親の内面に踏み込んだ映像を見せてくれないと、どうにもならないよ!という感じでした。
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