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ソング・トゥ・ソングのmのレビュー・感想・評価

ソング・トゥ・ソング(2017年製作の映画)
3.5
音楽をのせた詩的な映像と、登場人物それぞれの心の語り。
始まりの数分で「あ、全編この手法で行く感じ?」と以前観て衝撃を受けた「トゥ・ザ・ワンダー」がフラッシュバックしたのですが、同じ監督だったー!笑

後ろのおじさん、早々にいびきかき始めていました。わかる、わかるよ、、。でも今回はこれでもかってくらい大スターが揃っていて、前回に比べてストーリーもあったので飽きずに完走できました。

むしろ、セリフなくても永遠に画だけを観ていられる俳優陣の圧倒的「美」たるや!!これありきの作品。

ルーニーマーラの服や髪型が変わる度に見惚れるし、ナタリーポートマンのブロンドギャルという珍しい役所も至高で、出てくるシーンはMiss DiorのCMまんま。そしてケイト様、、。「キャロル」の二人を彼女にするなんて、BVはどんだけ徳をつんどるねんと思いつつ。

破滅的なクックと対照的で、本当の愛に生きる心優しい役をライアンゴズリングが演じてくれるんだから、そんなん当たり前に好きなりますよね。

あと時折大物ミュージシャンたちが急に登場するので、その本物のオーラにもやられました。
静寂で洗練された美しいロケーションの数々と、フェスやパーティー(今の時代に見るからこそ失われた過去の日常に思えてこれまたエモさ増し増し 泣)の高揚感に見る静と動。
この映像美は映画というより、もはやある種の映像体験って感じ!?

しかしストーリー自体は全然共感はできなかった 。笑 
悩みながら模索するフェイだけど、「欲しいものをもらうために近づくの」というスタンスでいい男たちと付き合って、気付けば人脈でやりたかった音楽の仕事もできて、なんならいい女とも付き合って、最後に本命の彼とヨリを戻せちゃうのはさすがにずるい、、っ 笑

でもなんだろ、、観て数日経った今も妙に余韻から抜けない。
男女の時間の描き方があまりに美しく、これを作品として映像化したテレンス・マリック監督が気になってきて調べたら、ハーバード大の哲学専攻、首席卒、現在も大学教授兼務って。天才の頭ん中はすごいわぁ、、

後で知ったけどマニュエル・ルベツキが撮ってたんですね。とにかく映像美のレベルがほんと凄かったです。映画としては★3.5、映像としては★5!
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