パパが遺した物語のけんけん３号のネタバレレビュー・内容・結末

なかなか深い映画でした。パパが捧げる無償の愛の深さに感動しました。娘と歌うカーペンターズに、自転車で競争、ハンバーガーショップのハッピーバースデイ。心から娘を愛しているのが伝わります。娘もパパが大好きなのが伝わります。子役の演技が素晴らしいです！ママを失った寂しさを紛らわすためもあるんでしょうが、自分自身も身体が辛いわけで、さらに経済的にもジリ貧で、もっとイライラしても仕方ないのに、大事な時にはキチンと娘に向き合う姿勢に大きな愛を感じました。最後は裁判の費用のため、経済の困窮を打破するため、寝る間を惜しんで、満身創痍にもかかわらず小説を完成させる。それも、娘のためだけに。カッコ良く、素敵なパパです。なかなか出来るものではないです。大きくなった娘はソーシャルワーカーで心を閉ざした少女を、言葉が発せられるまでにし、愛情を注ぎ、心を開かせる。パパの愛を沢山貰っていたから、出来たのでしょう。2人で自転車を練習するシーンは、パパと自転車で競争した思い出と重なり良かったです。突然愛する人を2回も失って心に闇を抱えていて、愛する人が出来ても、普通のカップルが付き合うように出来ない葛藤をアマンダ・セイフライドが上手く演じていたと思います。見ていて、切なく、歯がゆかったです。バーでカーペンターズが流れてきたシーンでは、思わず泣いてしまいました。過去と現在を交互に見せる演出も、作品が単調にならずに良かったです。映画のタイトルのパパが遺した物語の内容が分からなかったですが、個人的には心に染みる作品でした。