パパが遺した物語のちゃんもりのネタバレレビュー・内容・結末

愛をテーマにした映画を探していたところ見つけて視聴

Amazon primeに書いてあるあらすじには過去のトラウマから人と距離をとる(=心から愛せなくなる)女の子が一人の男性との出会いをきっかけに本当の愛に気づく物語とあったので、どんなトラウマがあるのだろうかと期待しながら見ていた。
その期待が強すぎた分、過去のトラウマに関してはあまりピンとこなかった。どちらかと言うと父親の苦悩の方が強く感じた。ありきたりではあるけどケイティを巡った親戚間の争いに本人を巻き込んだり、好きだった叔母に意地悪をされたりといったエピソードがあればなお主人公へフォーカスできた気がする。

しかし、これは私が映画に対する勝手で大きな期待が生んだ感想なので映画をありのままで見ることの必要性を感じ反省した点でもありそれを気づかさせてくれた。

印象的だったのはケイティがキャメロンに対する愛に気づくと同時にそれを失うことへの恐怖から、バーで男と寝ようとするも踏み止まろうとするシーンは演技、カット、色味全てに吸い込まれた。

こういった主人公が悲しいタイプの映画はどこか達観して見てしまうところがあるが、この映画では手ぶれによって動きがありかつ長めのカットが多い印象で、ケイティの近くにいるような感覚がありケイティに対する同情、応援、理解などさまざまな感情が湧き上がった。

私は自己破滅的ではないがケイティと似たような人と距離を取る感覚は持っているので、共感できる部分が多かった。最後のバーで流れた父親と歌った曲がきっかけで愛を悟ったケイティはよく分からなかったが、むしろ失った父を思い出して悲しくなるのでは？と思ったが、自分が親のことを思い出してみると愛を感じることの方が思い出されたので言葉では表せないそういうものなのだろうと思った。そして、キャメロンのように全てを受け止め、愛を与える器の大きな男になりたいと思った。