あみだくじ

チャイルド44 森に消えた子供たちのあみだくじのレビュー・感想・評価

3.8
 タイトルとあらすじで、勝手に子供の連続殺人犯を探す刑事と殺人犯の対決!と思っていたけど、全く違った。全くではないけど、まぁ、その時代のソ連の闇を描いているのかな?殺人犯は結構二の次ぐらいだった。
 楽園に殺人なんてない。本当にそんな事を考えていたのか?確かに西側諸国とは違うんだよ、と言いたいのはわかるが。たとえ違っても、少年を44人も殺した人間を、殺人なんてあり得ないよという思想で野放しにしている国は、楽園ではないよね。その事を隠蔽する為、自分たちの地位を守る為、人に密告させたり、拷問にかけたり、殺したりと、やはり人間は怖い。
 残念だったのが、最後に少しだけ殺人犯の気持ちを聞けたと思ったが、そこに主人公をずっと恨んでいる奴がすぐに殺してしまう。その後も続く、ソ連の思想の闇は、本当に深いと思った。ってこれが本当の当時のソ連の思想だったのか、とも思うけど。
 あとは主人公の奥さんとの関係は、少し要らなかったかなぁ、とも。時代も事情も違っても、今でも自分を守るために嘘はつくしね。
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