高橋早苗

4分間のピアニストの高橋早苗のレビュー・感想・評価

4分間のピアニスト(2006年製作の映画)
3.7
刑務所にやってきたピアノ

初の“教室”に現れた“生徒”ジェニーは
些細なことから 看守を殴り倒す

そんな荒っぽい彼女に 老教師トラウデは才能を見てとり
コンクールに出場させることで 再生の道を開こうとする
 
 
トラウデも かつて才能を認められたピアニストだった

互いに反目し ぶつかり合いながら
少しずつ お互いが“ここ”に居る訳を知っていく



この二人
お互いを理解しようとか
歩み寄ろうとか
そういうのが全くない
呆れるほどにない

だけど不思議と
ピアノに向かう二人は
同じようにも見える

一方は
何かをぶつけるように

もう一方は
鍵盤で心静めようと
焦るかのように



それぞれの過去の語りが
正直、解りづらいところもあるけど “4分”は出色。

このためだけに、すべてはある。



ジェニーの無軌道ぶりは
“いい子”な大人には
相当わからない

彼女の叫びと生命力
エネルギーの爆発ぶりを
観る映画ね^_^
高橋早苗

高橋早苗