さいとぅおんぶりー

自由が丘でのさいとぅおんぶりーのレビュー・感想・評価

自由が丘で(2014年製作の映画)
4.3
物語りの目的は韓国に住んでる彼女に会いに行くだけなのですが、劇中で加瀬亮が「時間に実態が無い」と述べたように、カットとカットの間で時間軸が切り替わり断片と断片がもう一つのストーリーを形成して進行する奇妙な構造で鑑賞後は2つの結末を同時に見せられた不思議な感覚がありました。

本来は映画として端折らない部分も切り取る事で観る側はその間に何があったのか類推するしかなく、その推測も物語りに回収される事なく進んで行くので楽しめない人はとことん楽しめないのもわかります。
実験的な構造や反復される会話など細部にホンサンス節が感じられて私はとても好きな作品になりました