このレビューはネタバレを含みます
英雄譚ではない、民間人の視点で描写された戦争を知りたくて見ました。
何とも言えないです。終始吐きそうでした。
序盤、死体の生々しさに目を逸らしていたのですが、中盤からはある程度慣れてしまった事に少しゾッとしました。
それでも弾の雨で粉々になる体やウジが沸いた死体は見ていられなかったです。人間だったんです彼らは。
現実と妄想の区別がつかない。極限状態で意識が混濁している様子が伝わりました。人を食う様は餓鬼そのもの。戦中起こり得た光景、起こっていたかもしれない光景。
恐らく原作では駆け引きや内面描写が綿密なんだろうなというシーンがありました。ある程度省いてるのでしょうか?
本作ではとにかく映像としてのインパクトが強烈でした。
きっと今後戦死者数を見るたび、弾で抉れた顔面や枯れ木と区別がつかないような泥まみれの死体が脳裏に浮かぶと思います。