このレビューはネタバレを含みます
あの時の戦場とは何か。英雄の居ない戦さとはなにか。
旧作の野火から観た人なので簡単に比較レビュー
注)どっちの方が良いとかでは有りません
まず、これは白黒版の野火のカラー焼き直しではありません。内容もかなりの違っています。
こちらの野火は、旧作が人間の極限に陥った状態のシーンがメインだったのに対して、グロテスクなシーン(娯楽グロではない)がメインな印象が残りました。(まぁカラーになってるから仕方がないとこもありますが)
ラストシーンでは、旧作では田村一等兵は、人間のまま最後を迎えたのに対して、
此方は生き残り、戦後そのトラウマに一生取り憑かれる姿でエンドを迎えます。
その結果、ある意味より救いのない野火になったのではないかと思います。
戦争に行き、命が助かることは、本当に助かったと言えるのでしょうか。
「生きて帰るんだ！俺たちは」様々な国の戦争物で嫌という程聞いたこのフレーズ。
この映画を見てから観るとまた違ったように思えるかもしれません。
