マサミチ

野火のマサミチのレビュー・感想・評価

野火(2014年製作の映画)
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観ていて辛い映画だ。
正視できない場面が続く。
でも観て良かったと心底思う。

「戦争の真実を暴こうとする映画を作ろうとしてもお金が集まらない」と監督の塚本晋也はインタビューで語っていた。

特攻を美化してコテコテにCGを使いまくった某戦争映画がメジャー系列で公開されて大ヒットして、こうゆう映画はインディペンデント系の小規模な予算で作られ、メディアもあまり取り上げないのがこの国の戦争映画製作の現状だ。

ここにはなんのヒロイズムも描かれていない。ただ密林を飢えたまま歩き回る兵士の姿が映し出される。

戦争を経験してない世代である以上、何がリアルかなんて分からないのかもしれない。しかし及ぶ範囲で想像して、考えることは出来る。

観るのに覚悟が必要な映画だ。だが、観て良かった。
マサミチ

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