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雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのicのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

ラブストーリーかと思っていたら、いい意味で期待を裏切られた。

身近な人の死を受け入れるのに時間がかかること、複雑な心境を大胆に表現していた。決して涙を流して、何も手につかなくなってというのが当たり前じゃない。なにか大事なネジが抜けたような、それを埋め合わせたくなることがある。その方法は人それぞれなんだと思う。
主人公は特に強がりな自分を演じていたんだと思う。自分は妻を愛していなかった。だからさほど傷ついていないと自分を騙すことで保っていた。でも、それが嘘だからバランスを崩して、破壊欲求が湧く。妻の浮気を知ることで、心身ともに愛していたことに気づくというのも興味深い。義父が彼を嫌っていたのも勝手な彼の自意識に過ぎないのだろう。
それくらい、人間の感情は脆いし、それをどうにかしようといつだって堪えてるだと。思い込みでどうにか脳をコントロールしてる。

いい話だった。
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