YOU5521

カリートの道のYOU5521のレビュー・感想・評価

カリートの道(1993年製作の映画)
4.0
昨日『マネーモンスター』を観た。
一昨日は『アダムス・ファミリー2』。
今日は『カリートの道』。
だから?
自分でこの偶然にちょっとドキッとしたのだ。
何が偶然か。
ちなみに『カリートの道』は
監督がブライアン・デ・パルマ、主演がアル・パチーノ

①『マネーモンスター』で犯人を煽る群衆は
『狼たちの午後』みたいだった。
『狼たちの午後』はアル・パチーノ主演の傑作。
②デ・パルマの傑作と言えば『スカーフェイス』。
やっぱりアル・パチーノが主演
③『アダムス・ファミリー2』のラストは
デ・パルマ監督の初期傑作『キャリー』のオマージュ

何も知らないで観始めた『カリートの道』。
この奇遇に気づいて驚いた
--------
オープニング、駅のプラットフォーム、
蛍光灯を見つめるアル・パチーノ。
天地が逆になったり横になったり。
個性的な映像感覚、破滅への予兆。
巧みなカメラワークはこの後
何度も出てくる

いろんな人間模様が泥臭く描かれる。
意外と、気弱で情けないバーの経営者がいい味だしてる。
それと昔の恋人。再会した時の
清純さとは打って変わって、
ストリップ・バーのシーンは衝撃的だ。
アル・パチーノの打ちのめされた表情。
カメラはフラフラ揺れながらダンサーを追う。
思わずうなる
----------
アル・パチーノが窮地に追い詰められる。
緊迫感に胸が締め付けられる。
その時の心のつぶやきが効果的だ

弁護士豪邸でのパーティがすごい。
みんな粉やってセックス。アナーキーだ。
ヤバい感じがムンムンする。
この監督すごいな、って思う

ただ終盤少しツッコミ所もある。
弁護士が弾を抜かれたの気づかないとか、
マフィアの息子が自分で殺しに行くとか、
警察の格好してバレないとか。
リアリティよりドラマの面白さを優先したのだろう。
時間がなかったのかな?
『ゴッドファーザー』のしびれるような
リアル感とは違う、
ヒッチコック的なサービス精神を感じる
YOU5521

YOU5521