くりふ

さまよう小指のくりふのレビュー・感想・評価

さまよう小指(2014年製作の映画)
2.5
【ちんこゆび】

ゆうばりファンタ2014 グランプリ受賞とのこと。昨年、テアトル新宿でレイトショー?された時、気にはなったが行かなかった。

レンタルしてみたらTVドラマ以上映画未満という満足感。直近の例思いつかないけど『週刊真木よう子』前後編一時間一話分、みたいな。

アイデアや感覚には惹かれるも、騒ぐほどの驚きや発見はなかった。何となく、昔々に読んだ「親指Pの修業時代」を思い出した。指とちんこの親和性がすごく高いから。

主人公の涼介が冒頭で、ちんこと指どっちか選べと迫られるけれど、これが性欲と純愛との選択になっていて後々、この間の距離感のお話になっていく。

こんなシンボライズを何となくシュールぽいお笑い、に流さず脚本でもっと徹底して組立てておけば、映像はチープでもスゴク面白くなったと思う。

邦画定番のキレヤクザには飽き飽きしているので、本作でのそれはお話の起動役で終わらせて、主人公には別のものに立ち向かって欲しかった。お話の入口はそれなりに特異なのに、ヤクザを標的にした途端、どうしたって凡庸に転びがち。

そういえば最近、低予算邦画で血しぶきCGをやたら見るけど、つくるソフトがあるのか技術者がいるのか、みんな同じように見え冷めてしまう。

主役の小澤亮太くんて、やんちゃ人生してそうだなあ思ったら私生活でやっぱ騒がれてるのね。実体験を生かした役作りが見事!(爆笑)

元ブスの整形女にまるで見えない我妻三輪子さんはずっと可愛らしい。ほんわかサイコ。

おっぱいナース、かでなれおん姉さんはとても正しく使っていると思いましたが、この人、女優としてきちんと磨けばジェシカ・アルバくらいには成れそうなのに勿体ないなーと思いました。

この監督次作の『春子超常現象研究所』って興味ありますが、劇場行くのは勿体ない気がする。

一度、きゃりーぱみゅぱみゅにフランケンシュタイン博士やらせるくらいのぶっトボけた映画つくってほしいです。

<2015.5.2記>
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