10年前に両親を殺して服役していた男が司法取引によって出所してきた。両親の仇、生かしてはおけない。
オンボロな青いポンティアックをかっ飛ばし奴の家へと向かう。辛くも奴の息の根を止めたが、それは復讐の終わりではなく新たな復讐劇の始まりに過ぎなかった…。
主人公は冴えないおじさんでヘマしてばっかりだし、こんなに爽快じゃない復讐ものも珍しい。
でもある意味すごくリアルにも見える。普通のおじさんがいざ復讐のチャンスを目の前にしたら、多分こんなもんだよな。
途中で助けてくれたメタルオタクの旧友がとてもカッコいい。見た目は太っちょおじさんだが。
主人公に告げる一言、「復讐は醜い」、それがこの作品に通底するテーマだと思う。
どこまでこの復讐劇を続けるべきか？苦悩しながらも止まれない主人公。原題は”Blue Ruin” ＝青い破滅。正に破滅へと向かう一本道。
という新年早々バイオレンスてんこ盛りな暗い映画。一年の幕開け一発目には全く相応しくない作品ではあったけど、なかなか面白かった。当たりでした。
