ROUGE

オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分のROUGEのレビュー・感想・評価

3.7
一日の仕事を終え、愛する家族のもとに帰るはずの彼が
BMWのウインカーを切り替え、走り出す。
それは、一つの決断を示す行動だった。

誰もが毎日、何かしらの決断を迫られている。
それは些細なものから、まさに人生を左右するものまでさまざまだけれど
「なぜ、『それ』を選ぶのか?」
それを突き詰めていくと、
その人の人生は能動的に創造されていくと思う。

アイヴァンの決断、行動、選択、言葉
いちいち「どうしてそうする?」「自分だったら?」と
思わずにはいられない。

画面に顔を出して登場するのは、トム・ハーディ一人だけれど
電話の向こうにかわるがわる現れるキャストにも
想像をかきたてられる。

アイヴァンとその決断、行動に対する感情は
観る人それぞれの、今の状況、歩んできた人生によって
様々だろう。
非難、軽蔑、不可解、尊敬、同情、応援、共感・・・。
それは、この映画を観るあなた自身の鏡になっているのかもしれない。
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