車という密室の中でアイヴァン・ロックという人間の人生が変わる瞬間を切り取った映画でした。
何よりもトム・ハーディの演技が素晴らしいです！仕草や話し方どれを取ってもトム・ハーディではなくそこには今まさに人生が変わろうとしているアイヴァン・ロックという人間がそこに居ました。
何も説明がないまま、色んな人間との（時には自分自身との）会話のみで1人の人間のバックグラウンドが紐解かれ徐々に理解していくという、見ているうちにこの世界に引き込まれます。
流れる夜景が幻想的な映像で、ハイウェイを走っているそれだけなんですが、とても美しくまるでそれは人生の走馬灯のようにすら感じました。
ただ、わたし個人としてはこのアイヴァンの考え方や行動は全く共感はできませんが。理解は出来る部分もありますが、どうしてこうするんだろう？と見ながら疑問符が出っ放しですが、全く共感出来ない人間の様子を垣間見るというのも映画の醍醐味だとは思います。
車内にただ一人だけなのに会話する相手の姿や情景も見えてくるほど、見ている人を惹きつける演技をするトムハが素晴らしいので、マッドマックスとは違った魅力が満載で、彼が気になった人にたくさん見て欲しい映画だと思いました。
