Galsworthy

オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分のGalsworthyのレビュー・感想・評価

3.7
一人の男が仕事帰りに車で向かったのは愛する家族のいる家ではなく、車で2時間ほどのロンドン。
翌日には一世一代の大事な仕事が待っているにもかかわらず、男としての責任を果たすために車を飛ばす。
男としての責任?
家族を守ること、仕事を完結すること、背負っている責任は山ほどある。
しかしその夜に彼が果たそうとした責任は、たった一晩の過ちでできてしまった赤ちゃんの出産に立ち会う事…。
その選択に周りからは受話器を通して容赦ない罵声が浴びせられる。
今、この行動に出なければ自分は父親と同じろくでなしになってしまう。自分の選択を正しい行動であると言い聞かせるように夜のハイウェイを走りながらバックシートの亡霊に訴えかける。
アイバン・ロックというキャラクターはきっと少し仕事に熱心な、どこにでもいる普通の人。その彼がこの決断に至るまで何を考え、苦しみ抜いたか、トム・ハーディが見事に男の哀愁を演じきっていた。
アイバン・ロックにどんな人生が待っているのか…、考えずにはいられない。
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