ヤックル

オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分のヤックルのレビュー・感想・評価

4.0
スクリーンに映されるのは高速道路を走り続けながらひっきりなしに電話をするトム・ハーディだけ。
言ってしまえばアイデア一発勝負の映画ではあるけど、すごく考えられて作られた映画でした。

何と言っても脚本がとても練られてる。
トム・ハーディ演じるアイヴァン・ロックはどこへ向かっているのか、どういうことをやってきたのか、どういう人間なのかを描いていく情報量とタイミングが絶妙。
それに高速道路を走っているというのも、同じように引き返すことの出来ない人生に見立てているように感じました。

また車内の中という限定された空間にも関わらず(だからこそ?)カメラワークにもこだわりが感じられたのも良かったし、何より顔と声だけで観客を釘付けにするトム・ハーディの演技力が素晴らしかった。
演技力のある役者でなければこの手の話は途中で飽きてしまうだろうけども、そんなことを一切感じさせることなく映画を走り抜けてくれました。

86分と言うタイトな上映時間もGOOD!
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