おかいものにゃんぽ

ザ・マミー/呪われた砂漠の王女のおかいものにゃんぽのネタバレレビュー・内容・結末

2.5

このレビューはネタバレを含みます

率直に言って…残念!

予告編と映画情報サイトから得られるインタビューなんかでざっくりとしたストーリー(インディ・ジョーンズやハムナプトラ系)と劇中のテーマ(人の内面に潜む善悪の闘い)もわかってる状態で鑑賞しました。※もととなる「ミイラ再生」は観ていません。

【ここで、ざっくりあらすじ説明】
軍の偵察任務中、ニックとヴェイルは偶然、古代エジプトの王族の墓を見つける。
居合わせた古代エジプト研究者ジェニーとともに、その墓を調べるうち、通常よりの王の埋葬のための墓とは埋葬地も埋葬方法も異なる怪しげな墓であることがわかる。
軍の任務の都合上、移動の時間が迫る中、業を煮やしたニックは石棺を沈めていた封印の仕掛けを解いてしまう。。。

レンタル前にインディ・ジョーンズシリーズを観ていたためか、多少の難はあってもこちらも
•エンターテイメントとして振り切って楽しめるか?
•どこまで説得力を持ってテーマを見せてくれるのか?
ーーーこのふたつが満足のいくものならばよかったんですが…

トム・クルーズ、やラッセルクロウ、キングスマンのガゼル薬で気になっていたソフィア・ブテラ(本作品の敵役アマネット役)などキャストに華があり、
ミイラ復活!だとか呪われた王女だとか、エンターテイメントとして惹かれる土台設定もあり、
しっかり作り込まれたセットや生身のミイラの起用やアクション、特殊メイク、効果もバッチリ!

なのに、観終わったあとにすっきりしない。

一言で言えば、演出や脚本など柱となる部分が〝ダークユニバース・プロジェクト〟第一弾!と大きく打ち出した割に、期待に対して力不足な印象だったとしか言えないんですが…

もし、
⚫︎ニックやヴェイルを軍人だとか時代を現代にしていなかったら、
(または現代だとわかる場所のシーンをもっと盛り込んで見せつけていたなら)
⚫︎アマネットと父王との親子愛の描き方がもっとしっかりあった上で、王子が生まれた流れがあったら、
⚫︎アマネットにニックに執着する理由がもっと見出せたら、
(随所に盛り込まれている復活途中の段階のアマネットでも充分に強いので、ニックに執着する理由が見出せない…。)
⚫︎アマネットが現世に蘇って、世の中をどういう世界に変えたいのかが映像で垣間見得るとか、まだ残る怒りや憎悪がわかるシーンがあれば…
ストーリーは納得出来たのかもしれないなぁ…と。

あと、
⚫︎ジキル博士役のラッセルクロウが魅力的すぎて、存在感あるのに出番が残念。←むしろこちらを本編にしたいくらいに存在感ある…
⚫︎ジェニーよりアマネットの方が魅力的な気がする…(目立つ)
⚫︎ヴェイルの扱いが雑
(肉体はどこに?)
⚫︎セトの短剣の説明や使い方が最後の方よくわからない…。
(自分で刺しても儀式できるんかい…と)
⚫︎時にリアルにこだわらず合成にした方が楽しめるシーンもある
(電車よけてるミイラ、鎖帷子で泳ぐミイラよりは
砕けるのも厭わない地下鉄のミイラや鎖帷子が重りとなってもがくミイラがいた方がコミカル要素もあって面白いかも…)
⚫︎アマネットは棺に保管さず、水銀ホルマリン漬けとか、
ジキル博士の葛藤シーンを最後に挟むとか
(善悪の闘いは続く…とか不穏な方向で)


などなど、細かいところも惜しいマイナス方向に響いてしまったのかもしれない。

トムクルーズにはもっと振り切れたダメ男役とかしてほしいかもしれない。
そして、ミイラ再生が見たくなりました。

土台も素材も悪くないのになぁ…。