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堕靡泥の星 美少女狩りのにゃんにゃんのレビュー・感想・評価

堕靡泥の星 美少女狩り(1979年製作の映画)
4.3
ロマンポルノだけど鈴木則文だし、長尺だし、お金かけてるしで、なんとなーく今まで敬遠して本作を観てなかった私、人生無駄にしてたわーと思ってしまった。日活のいつものお屋敷で繰り広げられる背徳の世界、たまに東映っぽさあるけど正真正銘日活作品だ。「ソドムの市」を観たときに感じた敬虔すぎるサディズム。果てしない孤独。助監督黒沢直輔に納得しかない。映像も音楽も本当に美しくて、ずーっとこの映像世界に身を浸し続けたいと感じてしまった。映画館で観たい。ゲテモン映画なのに胸がきゅっとしめつけられるペーソス。主演の土門峻がハマりすぎてて、後ろからそっと抱きしめてその孤独に涙してあげたくなる。ヒロインの新スタア波乃ひろみ、とても美しくて、演技下手なところがすごく清らかに見えてこれもハマってる。脇を固めるキャストもいちいち名優ぞろい。高校生小川亜佐美が最高すぎて。若松孝二の「胎児が密猟する時」とか日本暴行暗黒史シリーズをすごく思い出した。あれもいい映画だった。なんか2日くらいかけて思い出して咀嚼したい映画だ。Kindleで原作チラ読みしてみたらわりと原作に忠実なのかな?と思ったけど、原作より面白いと思うよこれ。
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