ギヴァー 記憶を注ぐ者のケンジモンデンのレビュー・感想・評価

生活も職業も「感情も」完全管理された社会の中で、記憶を司る任務に就くことになった青年の物語。

ヨロコビがなければイカリもカナシミも存在しない、ならすべて捨ててしまえばいいじゃない、というとても短絡的で実質的な世界。
「愛してる」という言葉を「曖昧な言葉を使ってはいけません」とたしなめる、その異様さと怖さが印象的。

なにより、視覚で感情を表現する発想はとても素敵。静かに今に感謝するラストでした。