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ギヴァー 記憶を注ぐ者のSHOHEYのレビュー・感想・評価

ギヴァー 記憶を注ぐ者(2014年製作の映画)
4.7
私の好きな漫才師「Dr.ハインリッヒ」の漫才の中に
「この子は、何も失っていないのに、何かを取り戻そうとしているのよ。」
というフレーズが出てくる。

この映画の登場人物達は産まれた時から、あらゆる感覚や意識が制御され、世の中はこういうものだと教えられる。感覚や意識を制御するシステムが精巧であればある程、それが失われた感覚や意識だと気づくものはいなくなっていく。

もしかしたら、この世界に生きる人間にも同じことが言えるのかもしれない。人間は言葉を通じて感覚や意識を共有しているが、この世界の摂理(例えば、死んだ後はどうなるのか、宇宙の外には何があるのか等)について説明するには限界がある。人間が持つ意識や感覚以外の“何か”をもし身につけることが出来たら、それらを明らかにすることが出来るのでは無いか。

…等と色々と考えさせられる作品でした。
映像も綺麗だし、ロマンチックだし、恋人(もし存在すればの話だが)と観るならこんな作品が良いなと思いました。
何でこんなに評価低いんだろうと思ったら、原作が人気なんですね。私は原作を知らなかったので読んでみたいなと思いました。
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