あーてぃちょーく

ミッション:インポッシブル ローグ・ネイションのあーてぃちょーくのレビュー・感想・評価

3.5
クリストファー・マッカリー監督によるM:Iシリーズの1作目。『デッドレコニングPART ONE』を見た勢いで再鑑賞。

イーサン・ハントは国際テロ組織「シンジケート」の調査を独自に進めていた。逆にシンジケートに捕らえられてしまうも、謎の美女に助けられる。一方で過去騒動を起こした責任を問われたIMFは解散に追い込まれ、イーサンは謀反者としてCIAに追われる身となってしまうーー。

これを今見るとまだ荒削りながら、体を張ったアクション(オペラ劇場裏でのアクションがいい)、中盤のカーチェイス、銃を使わない肉弾戦、軽快なチームワーク、とマッカリー監督が続投した理由が伺える。

個人的にマッカリー監督の演出で好きなのは作戦の1案を想像の世界で見せるシーン。本作におけるデータバンク潜入、『フォールアウト』における輸送車襲撃、『デッドレコニング PART ONE』におけるオリエント急行潜入。すべて作戦会議のときに1案が映像化され失敗するという想像の世界が描かれる。この演出、虚をつかれるのと、これだと失敗するけどこの後は成功するんやろなという期待感があって良い。

本作のダメ出しをすると、まず一番体を張ったであろう飛行機の外に掴まるシーンを冒頭にもってきたこと。盛り上がる中盤以降に目玉シーンを持ってきたら良かった。

あとラストの、ボスであるソロモン・レーンを捕えるシーンが胸糞で自分は嫌い。四方をメンバーで囲んでガラス箱に閉じ込めるというのが一方的すぎて敵ではあるんだけど胸糞悪い。もっと拳交えて戦ってほしかった。まあその落とし前は次作『フォールアウト』で付けてくれるんだけどね。

現状マッカリー監督の一番の出来は『フォールアウト』だと思うけどその土台を作った本作、という立ち位置。