てくのすけ

少女は異世界で戦ったのてくのすけのレビュー・感想・評価

少女は異世界で戦った(2014年製作の映画)
3.0
武田梨奈ら4人の少女が刀を振り回し敵を倒す、と言うとお気軽そうだけど、原発や銃器、宗教、アイドルまで、扱い難いテーマを躊躇なくブチ込み、異世界というフィルターを通してこの世界の危うさを描く。悲壮感が強いしチープさは隠しようがないけど、切り捨てるには惜しい。

アクションはとても頑張ってます。キメ画続出。一応戦いのスタイルにも個性があるようだし、人間逆上がり等アクロバティックなものや踵落としや4の字固めまで。ただ、斬りまくってるのに血が出ないのは残念。4人がアイドルやるときの「殺し屋がアイドルさー♪」って歌がイイ。

正直ツッコむ点は山ほどあるし台詞がいちいちダサいんだけど、少女たちが戦わなければならないという背景、別世界の自分たちとの大きすぎる差異みたいなのが積み重なって、終盤迫り来る敵の大軍に一人向き合う背中に不覚にも泣きそうになった。金子修介監督やってくれる。
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