しゃりあ

さよなら、人類のしゃりあのレビュー・感想・評価

さよなら、人類(2014年製作の映画)
3.7
笑ゥせぇるすまんみたいな映画かな?と思って観たら全然そんな事なかった

各話の登場人物のつながりや頻繁に出てくるセリフから、全話を通してひとつの筋が通った隠れ設定があるのかな?とも思ったけど、そこまで読み取れず

ただしボーッと観ていても、なんとも言えないシュールなおかしさが気持ちよく、ずっと観れてしまった
気がそぞろになって、前後が分からなくなったとしても普通に楽しめる

ひとえに画のキマリ具合が半端じゃないのがあるのかな
絵画に例えられる感じもすごくわかる
画面の比はかなり計算した上で固定しているし、それも全編セット撮影が為せる技か
ただ、どちらかというと絵画というよりは、ホワイトキューブに置かれた芸術作品を撮ってる写真の構図っぽかったりするなぁと思った
パステルカラーとマットな陶器っぽさは、めちゃめちゃ北欧っぽく『あなたに触らせて』とか『ボーダー 二つの世界』とか思い起こされるんだけど、どことなく夢の中のような世界観と画作りによって、逆に場所性を失ってもいる
そう考えると、かなりメトニミー的視点による作品なんだろうなあ