レミー

ドリーム ホーム 99%を操る男たちのレミーのレビュー・感想・評価

2.0
これって、復讐劇なのかな…?

サブプライムの高利率に覆い被さる、不況による失業…。住宅ローンの延滞で、家を差し押さえられる人が続出する。建設業の雇用不足に苦しむ主人公の姿が、リーマンショック後のアメリカ庶民を生々しく描いている。
でもさ、いくらリーマンショックが予測不可能だったとはいえ、ローンが返せないのは君たちの責任じゃん。家を差し押さえられた人々は、揃いも揃って被害者ヅラ。家を汚物まみれにしたり警察に罵詈雑言を浴びせて、最終的には銃をぶっ放つ。
よく知らないけど、夜逃げとか自己破産とかもっとコソコソやるもんだと思っていたから、アメリカ人のクレイジーさにびっくりした。そんだけ庶民に元気があれば、いくらでも経済なんて立て直せるっしょ。

アンドリューガーフィールドがするのは、リーマンショックのドサクサに紛れた火事場泥棒みたいな仕事。でも、その顔に悪いコトして成り上がる高揚感はどこにも見えない。常に押し潰されそうな罪悪感を抱えていて、見ているのが辛い。
"勝者の、勝者による勝者のための国アメリカ"、その重荷すら一人で背負っている感じがした。
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