まつこ

ニクラスハウゼンへの旅のまつこのレビュー・感想・評価

ニクラスハウゼンへの旅(1970年製作の映画)
3.5
ファスビンダーが贈る革命劇。

睡魔と戦いながら混沌とした世界の行き場のない感情を見守った。
プロレタリアートの独裁はところどころ滑稽で暴力に対抗していたはずなのにいつの間にか自分もそれを以って対抗している。

終盤のドンパチと彼の独白のシーンが好き。

宗教も政治も正しいことはひとつじゃなくて。ただみんな幸せになりたいだけなのに奪い合うことになるのが切ない。そして、時代を経ても尚続いていることがもっと悲しい。
まつこ

まつこ