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デスペア 光明への旅
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『デスペア 光明への旅』に投稿された感想・評価

benno

bennoの感想・評価

4.0
ファスビンダー × ナボコフ
     × ダーク・ボガード

この組み合わせ…
面白く無いわけがない!!

原作ナボコフの『絶望』は完読…所謂メタフィクション…。但し、今作はメタ的な要素はありません。キャストの関係性は友人が従兄弟だったり、若干の違いはあるもののストーリー自体はほぼ原作のまま…。

1930年頃、街にナチスの姿が目立ち始めた頃のドイツ…。

チョコレート製造で成功を収めた亡命ロシア人のヘルマン(ダーク・ボガード)…。彼は妻と妻の従兄弟と一緒に生活をしていました…。

妻は夫に対して盲信的でちょっぴりお間抜けさん…従兄弟は画家で哲学好き…訳の分からないことばかり言いヘルマンに馬鹿にされています…そして原作にはないファスビンダーの色として…ここでは妻と従兄弟の近親相関を匂わせます…。

ヘルマンは退屈な日常と愚かな妻にウンザリ…そんな生活に漠然と違和感を抱いていました…。

ある時、街で出会ったホームレスのフェリックスが自分にそっくり…彼はある計画を練り始めます…。


コゲル・モゲル(エッグノッグ)を作るオープニング…卵の殻に水が弾き、殻が踊っているように揺れ動きます…そして、それは終盤のある映像に呼応します…。

撮影監督バルハウスの映像は今作も鏡、すりガラスを存分に生かします…。また、美術もとても印象的なアール・デコ…。ガラス張りのキューブを部屋の中央に置いたデザインはちょっとイミフの超現実主義…。

また、英語という言語の語感のせいか、これまでのドイツ語の台詞と違いファスビンダーのキレのいいシャープなカッコ良さはあまり感じませんでした。


  
  〜〜〜⚠ 以下ネタバレ含みます⚠〜〜〜










ヘルマンの計画とは…保険金殺人…。
自分と同じ顔を持つホームレスのフェリックスを自分の身代わりに…と、よくある殺人計画…。

しかし普通と違うのは…なんと、このフェリックス…ヘルマンとは似ても似つかぬ全くの別人!!

自己による自己認知と他者による自己認知の乖離…。
実際私も「あの人……に似ているよねっ」と友人に尋ねても、「どこが〰︎?」と言われることがあります。

そんな自分の思い込みという致命的なズレに気づかず殺人を犯してしまったヘルマン…。

しかしこのヘルマン…自身が天才であると吹聴するほどの自信家…実際そんなことはなく、むしろ人一倍頭の悪い人間なのです。自分の殺人計画を完全犯罪の芸術作品と勘違いしてしまう始末…決してコメディではなく、至って真剣です。

結末は言わずもがな…常に鏡やガラス越しで語りかけるヘルマン…鏡の中は本当の自分を映しているのではなく…鏡像…信用のならない世界なのです…。

鏡に映る自分は…一体誰? ( ॣ•͈૦•͈ ॣ)キャッ!!

彼のラストの台詞もやるせないです…。
ナボコフの原作は未読。主人公ヘルマン・ヘルマンは妻の浮気やら大恐慌やらナチスによるユダヤ人迫害やらでどんどん抑鬱が進み、今の生活を捨ててドイツから脱出する事を夢見ている。ドッペルゲンガーをテーマとした映画を観たあとで出会ったフェリックスという男を自分の影武者に仕立て上げ、保険金目的で殺害して彼と入れ替わるという計画を立てる…

前半はかなりのスローペース。撮影監督バルハウスの匠の技と役者の顔力で何とか持ち堪えた感じ(主演のダーク・ボガードはクラウス・レーヴィチュ、フォルカー・シュペングラー、ハーク・ボームら常連組に引けを取らないイイ顔)だが、偽装計画が始まるあたりから俄然調子が良くなってくる。

ヘルマンの精神が序盤から「体外離脱して妻とイチャつく自分の姿を見る」「保険会社のセールスマンにカウンセリングしてもらう」とか、かなりヤバめの状態。なので(似ていると言うにはおよそ無理がある)フェリックスを見かけたヘルマンがハッとなって「鏡を見ているようだ」と思い込む場面とか視聴してるこちらもフェリックス同様「何ゆうとんの?」ってなるんだがそこまでの経緯からすると「そういうこともあるかな」となんとなく納得。

計画の前提からしてそんな具合だからその後も推して知るべしで、それでも当の本人は「完全犯罪だ!」とか得意気にしてる(「アングスト/不安」を連想する)わ、当然のように警察に容疑をかけられて「え?」って感じで狼狽えるわ、しまいにはあんな事言い出す(詳細はコメント欄にて)わで、見事な非喜劇を披露してくれた。

現在配信はもとより、ソフトも国内ではリリースされていないんで視聴のハードル高めだけど、興味を持たれた方は頑張って検索していただきたい。

それにしても「ゴミ,都市そして死」は問題で本作はOKっていうのはよう分からん。
話自体は おいおいおっさん頭大丈夫か っていうだけの映画やし、経緯も背景も曖昧なままでモヤモヤするといえばそうなのだが
カメラがぐるっと室内を周回して人物を次々と捉えていくショットやら、ラストシーンのやるせない美しさがとにかく焼きついた

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