天豆てんまめ

ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男の天豆てんまめのレビュー・感想・評価

3.0
鬼才・ロバート・アルトマン監督のドキュメンタリー。
本当に、徹頭徹尾、タフな人だ。

ドキュメンタリーとしては平凡な作りで彼の生涯を時系列に
作品とプライベート(家族)を追っていく感じだ。

メジャースタジオと折りの合わない独立精神の旺盛さは有名なところだが
何度も何度もスタジオを解雇され、製作を下ろされ、破産しても、
カムバックして撮り続ける。低評価の作品が続いても、また復活する。

彼の特徴といえば、長回しと群像劇だが、長回しを堪能したいのなら、
傑作「ザ・プレイヤー」の冒頭8分の長回しだろう。ハリウッドスタジオの
内幕ものなので撮影所が舞台だが、一気に世界に持っていかれる傑作だ。

群像劇で好きなのは「ショートカッツ」と「ゴスフォードパーク」
独立精神旺盛な型破りのパワーがあるのは「M★A★S★H」。

まだ観てない名作も多いので、これからじっくり観ていきたい。
「ナッシュビル」「ウェディング」「ロング・グッドバイ」など、、

81歳で亡くなる直前まで、40作目の新作に取り組んでいたそうだ。
作品タイトルは「ボディ改造」、、ってどんな作品なんだ!?笑

彼の信奉者でもあり、継承者と言われるポール・トーマス・アンダーソン監督は、アルトマンの存在がインスピレーションの源だったと語った。

鬼才からバトンを受けた鬼才の今後の作品も楽しみだ。