片腕マシンボーイ

高慢と偏見とゾンビの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

高慢と偏見とゾンビ(2016年製作の映画)
3.2
日本で僕ほど長い間本作を心待ちにしていた人はいないのではなかろうか?
初めて原作を読んだ時から待ち続け
映画化の企画が頓挫しても待ち続け
7年あまり待ち続け
ようやく観れた感動
しょせん原作には遠くおよばないへっぽこでしたが観れたという事実だけで僕の無い胸は高鳴っているのです!

18世紀、イギリスの片田舎に暮らすベネット家
父と母と5人の姉妹
父の願いは娘達の幸せ
母の願いは娘達の結婚
そんな一家の前に現れたのはお金持ちでハンサムなビングリーとダーシー
長女のジェインと資産家のビングリーはすぐに仲良くなるも次女のエリザベスは高慢な態度のダーシーに嫌悪感が隠せない
そんなダンスパーティーの最中突如としてゾンビが急襲!
イギリスは疫病が流行りゾンビが溢れる国になってしまっているのだった…

古典恋愛小説「高慢と偏見」にゾンビをマッシュアップした傑作B級小説「高慢と偏見とゾンビ」
もしBookmarksなるアプリがあれば間違いなくマシンボーイはスコア4.5以上は付けるくらい大好きな小説です

しかし原作は結構な大作、に対し本作は108分
確かにゾンビ映画としては長いが「高慢と偏見」がベースになっている以上は最低でも2時間半くらいはないと描ききれなかったのではないか
実際の感想としても話がスンスン飛び取り止めが無いし後半の展開の改変は雑過ぎていただけなかった
脚本や編集の出来としてはDVDスルーのへっぽこ作品と比べて遜色無いクオリティでした

そしてなによりの不満点はカンフー描写が弱いのと忍者が出てこないところか
ゾンビ、カンフー、忍者、そしてラブストーリーが揃ってこその「高慢と偏見とゾンビ」なのだから

しかし、作品としてのクオリティは低く面白さは原作には遠くおよばないにせよ
美人姉妹がドレスの下にナイフを忍ばせゾンビを次々と斬り刻むってだけで燃える
そして待ちに待った!ついに観た!という喜びだけである程度の満足は得られたのでした