このレビューはネタバレを含みます
暗くて、もやもやする映画。
ずっとキャロルに良い印象を持てなかった。夫にも原因があったとはいえ、女性との不倫を始めたのはキャロルだし、娘の親権が懸かった離婚訴訟中にテレーズと逃避行のような旅をするのも、責任感が無くて甘いと思った。しかし、男性と結婚するのが当たり前で、大切な娘もいて、離婚も現代より難しくて…となると、逃げ道がなかったのかもしれない。
テレーズも、結婚を迫られている彼氏との関係をうやむやにして旅に出るのだけれど、これもやはり結婚したほうが社会的に幸せだから、彼氏を捨てきれなかったのかな。テレーズとキャロルが距離を置いているとき、当てつけのように男女カップルが沢山画面に映されるのが印象に残った。
レズビアン映画の名作とされていたので見たけれど、私に彼女らのような恋愛経験がないからか、時代が違うからか、いまいちピンとこなかった。大人になったらもっと楽しめるのだろうか。