masahitotenma

キャロルのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
3.9
1950年代のニューヨークを舞台に、ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの共演で、女性同士の美しい恋を描いたトッド・ヘインズ監督の代表作。
原作はパトリシア・ハイスミスが1952年の発売当時、別名(クレア・モーガン名義)で発表した自伝的ベストセラー小説「The Price of Salt(ザ・プライス・オブ・ソルト)」。
カンヌ国際映画祭女優賞受賞。
原題:Carol (2015)

1952年のニューヨーク。
写真家になることを夢見て、高級デパートの玩具売り場で働いているテレーズ・ベリベット(ルーニー・マーラ)は、4歳になる娘へのクリスマスプレゼントを探しに店を訪れた人妻キャロル・エアード(ケイト・ブランシェット)に一目で魅せられる。
キャロルがショーウィンドーに手袋を置き忘れたことがきっかけで、彼女の自宅に招かれるが、彼女の夫(カイル・チャンドラー)が予期せず帰宅したことで、キャロルが夫との愛のない結婚生活に疲れ果てていることを知る。
一方、妻とテレーズが一緒にいるのを見た夫は、元より妻が親友のアビー(サラ・ポールソン )と親密すぎることを疎ましく思ったので、妻が"母親として道徳的に相応しくない"として、キャロルから親権を奪う申立を行う。
娘に会えないことを悲観したキャロルはテレーズを車での小旅行に誘う。
求婚されている恋人(ジェイク・レイシー)がいるテレーズだったが…。

その後の展開は見てのお楽しみ。

But what use am I to her ...to us,
if I'm living against my own grain?
心に従って生きなければ人生は無意味よ。

 My angel. Flung out of space.
私の天使。天から降りて来たひと

1950年代当時を再現した美術、
エドワード・ラックマンのカメラによる美しい映像、
カーター・バーウェルの情感溢れる音楽、
主演二人の好演、特にルーニー・マーラの透明な存在感により性別を超えた普遍的なラブ・ストーリーに仕上がっている。
masahitotenma

masahitotenma