2015年劇場鑑賞23作目。
字幕で。
マナーが(カチャ)
作るんだ(カチャ)
人を(どやぁ)
この作品は衝撃度がハンパない。
何故ならキック・アスの監督マシュー・ボーンによるキレッキレの演出で英国紳士が世界最強の人間兵器になるのだから!
まずはコリン・ファース。良い年したおっさんがピシッとスーツを着こなし、傘で敵をぶん殴る。これだけでご飯が何杯も行けるわけですよ!しかも大分鍛えたらしく、躍動感が凄まじい。チンピラを蹴散らすところも良いが、やはりマシュー節が炸裂する中盤の教会でのシーン!!ワンテイクの長回しで繰り広げられる
☆大☆虐☆殺☆
は爽快!の一言。かっこいいわー。でも銃を撃ち続けて切れた!と思って武器変更するのダメな気がするぞ。プロなら残弾数を体が覚えているような気がする。まああの状態だった仕方がない気もするが笑
終わった後セットした髪が少し下りてるのもかっこいいわー。とてもブリジット・ジョーンズの日記でダサいこと極まりないセーターを着ていた彼とは思えないわー笑
あとは主人公のタロン・エガートン。最初、ハンガーゲームのピータの人かと思ったけど別人だった。この作品で大抜擢なんだそうで。ヤンキーさと知的さの両方を併せ持っていて適役だと思った。最初はチンピラなんだけどね。これが後述するが作品で伝えたいことにもつながると解釈。
さらにマーク・ストロング!良い味出してたわ〜。シリアスな場面なのにこの兵器は私のだ!というところで劇場が爆笑の渦に。これぼくの!っていう駄々をこねてる感じがして良かった笑
作風としてはバランス感覚が素晴らしい。コリン・ファース演じるハリーが、最近のはちょっとシリアスすぎる。昔のやつのほうが良い。みたいなことをいっててそれそのまんま。昔のスパイ映画は現在007マラソンをしており勉強中だが、大体の人がイメージするような昔ながらのスパイ像を作りながらキレッキレのアクション満載。MIとも007とも違う新しいスパイっていうのをしっかり打ち出せてると思う。スピード感はジェイソン・ボーンに負けない。しかもやってるのがおっさん。これがやっぱりズルい笑
後これは偏見ではないが、イメージ的にサミュエル・ジャクソン演じるヴァレンタインのラッパースタイル=子ども。ハリーのスーツ=大人の象徴という気がする。
ヴァレンタインが好きな食べ物とそれをよく表していると思うし、エグジーも後半まではストリートのような服を着ている。そこからオーダーメイドのスーツ。これはマシュー・ボーンなりの成人式映画ということなのだろうか。その証拠にハリーの名言に冒頭のセリフやその他のセリフからも感じられる。身分に関係なく誰でも成長出来るというメッセージだ。何より、最後の監督からある人への感謝の意もより一層そう感じさせられた。
残念なのは意図的なのかもしれないが、展開や伏線が表面上なだけで以後にそれらが活かされないこと。チーム力が大切だとか言う割に後半の作戦にチーム力の妙があまり感じられないし、最後の試験もそれチーム力と矛盾するんじゃね?と思うし、何より訓練でエグジーがなんであんなに強くなったか分からなかった。勝負を決めるある武器の伏線も今ひとつ。あの前に一回失敗して迷惑かける、とかあればよかったかな。
そして一番はハリーの展開。ええええ!確かに成長するエグジーの物語ではあるけれども…ええええ!おれはハリーをみたかったんだけどなぁ…
しかしそれらを押し切るほど後半のアクションはずば抜けて良い。
ほんとかっこいい。
個人的に好きなのは銃声。これ作品によって様々なんだけど今作の銃声は重さといい激しさといい、腹の底に響く感じでとても気持ちいい!あとみんなが必ずいう綺麗な花火ね笑 ぼくも爆笑しました笑
そしてスウェーデン王女オチもグッド。007オマージュなのはそうなのだがなんでこんなに下品になるんだろうな笑 マナーがどうとか言いながら不謹慎なことやってるからかな笑
やっぱり、表面だけなぞる、というのは今作のキーワードかもしれない笑
次回作は日本も舞台に選ばれているみたいで期待だわ!
敵はおそらくVが衛星の助けを請うたEだと思うなー。EがVの死亡からキングスマンに目をつける。というような妄想が捗るな!