くろのにつけ

キングスマンのくろのにつけのレビュー・感想・評価

キングスマン(2015年製作の映画)
4.9
超評判の良いアクション&スパイ映画と聞いて。
予告編を観てこれは間違いなさそうだと、DVDを購入してついに視聴。

結論。大正解でした。
007シリーズが大好きな私は見事にツボをくすぐられまして、テンションが上がりました。
正しいイカしたオマージュの捧げ方を今作に観ましたね。
沢山出てくるスパイグッズ其々にちゃんと活躍の見せ場が用意されていることも素晴らしいですし、全編通して流れるBGMにも意味が込められていて、細部までとても凝っている作品です。

コリン・ファースがスマートにアクションして立ち回るシーンは新鮮で圧巻でした。
教会のハリーの長いアクションシーンで使われている曲にも意味深なこだわりを感じましたが、
特に印象的だった曲は、イギリスの第二の国歌とも言われる『威風堂々』です。
あろうことか頭ポポポポーンの某クライマックスシーンのBGMに使ってしまうという、斬新で痛快で型破りでイッちゃってる演出センス。
恐れるものは無い!刃向かうものは切り捨てろ!芸術は爆発だ!的なファイティングスピリッツを感じましたよ。
ちなみに、日本では『威風堂々』として知られるエルガー作曲のこの行進曲、イギリスでは『希望と栄光の国』 (Land of Hope and Glory )として通っている曲です。
いや〜、IT富豪ヴァレンタインが選んだ者しか救われないノアの箱舟の世界計画に抵抗し、キングスマンが命を賭して闘ってきた大詰めの場面で、いきなり第二の国歌『希望と栄光の国』をかけてくる壮大な演出には痺れました。
ブラックユーモアが爆発した花火は絵的には不謹慎ですが畏れ多くも笑えて仕方ない。同時に思い切った表現をかました製作者の意図や覚悟に痺れざるを得ません。

ハリー、エグジー、マーリン、ロキシー、パグのJBと、キングスマンのメンバー達に魅力的なキャラクターが多くて面白かったです。
メンバーにパグがいるのにはマシュー・ヴォーン繋がりでスナッチを思い出しました。
スーツに眼鏡にお酒と、ビジュアルやアイテムも小物に至るまでオシャレで素敵でした。
ハリーとの最初の出会いの場面をよーく覚えていて、真似してやりたくなっちゃった成長したエグジーのシーンも好きです。
続編もあるということで楽しみ!

いい気分転換が出来ました。
映画って最高ですね。
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