【クセもの6人、全員知り合い、生き残るのは誰だ!】
【Chapter1】
2014年1月。
タランティーノは愕然としていた。
なぜオンライン上で新作予定の「ヘイトフルエイト」の脚本が流失しているのだと。
たった6人に見せただけの脚本が今こうやって目の前に晒されている。
脚本に究極のこだわりを見せる彼はその作品の映画化を諦めた。
そして脚本を誰に見せたのか走馬灯のようにぼぅとした頭で考えていた。
【Chapter2】
1人目は映画監督であるレジナルド・ハドリン。
そして彼はエージェントにその脚本を見せる。
そして次にタランティーノは俳優であるマイケル・マドセン、ブルース・ダーン、ティム・ロスに
脚本を見せる。
その俳優の中の1人が自身のエージェントに脚本を見せた。
合計6人...。
この中の誰がタランティーノの脚本を世に広めたのだろう?
とにかく彼の映画化の意思は体温に触れた雪のように消え書籍化として考えに方向転換してしまった。
【Chapter3】
黒い親友であるサミュエル・L・ジャクソンはオンラインの脚本を少しみて考えた。
「もったいない...」
そして彼はタランティーノを説得した。
「こんなに熱い脚本を映像化しないなんてもったいないよ」
【Chapter4】
ん?前置きが長いって?
それはタランティーノを観る上で止むを得ない事だ。
え?脚本を流した犯人は誰かって?
タランティーノ作品に誰が犯人なんてそんなミステリーを求めてはいけない。
ただあなたたちは誰が犯人だろうとタランティーノと同様に疑心暗鬼で犯人探しを強いられるのだ。
【最終章】
相変わらずの暴力的な描写、差別的な台詞、個性が立ちまくったキャラたち。そして気の利いた会話劇。
後半のたたみかける展開。タラちゃん節炸裂。タランティーノファンは観て文句ないだろう。
【エピローグ】
ジェニファー・ジェイソン・リーが可愛すぎる。
これで54歳。マダム・イン・ニューヨークのシュリデヴィといい50歳を超えてこの魅力。
恐ろしい...
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