「モンスター・ヴァース」第3作。
ゴジラのシリーズ作品としては34番目の作品にあたり、日本でのゴジラ公開65周年記念作品となる。
「モンスター・ヴァース」1作目から5年ぶりに世界のケン・ワタナベがシリーズに復帰。
また『ストレンジャー・シングス 未知の世界』で大ブレイクしたミリー・ボビー・ブラウンの記念すべき映画デビュー作でもある。
✏️大怪獣バトル勃発
1作目で活躍したゴジラとムートーに加え、モスラやキングギドラ、ラドンといったこれまでのゴジラシリーズを彩ってきた往年の"名怪獣"たちがハリウッド屈指のCG技術でスクリーン上で大暴れ。
バラエティ豊かな怪獣たちが文字通り「全世界を破壊し尽くす」戦闘シーンはまさに圧巻の一言。
これもぜひ映画館で体験したかったッ…!
幼いころからウルトラマンなどの特撮を見て育った自分にはたまらないシーンの連続であった。
しかしいかんせんストーリーがね、ちょっと…というかかなり微妙な出来。
「死んだ息子のために世界を浄化する」
という筋が通ってるんだか通ってないんだかよく分からない理由で、キングギドラ始め世界中に眠る怪獣を呼び起こそうとするエマ博士。
彼女の「世界を壊す理由」に共感できる人が果たしてどれだけいるだろうか?
そんなスーパーセルフィッシュなお母さんの独りよがりで世界中は大パニックに陥る。
人間が自然をコントロールすることなどできないように、怪獣たちをコントロールするなどもってのほか。
結局エマ博士の思惑は大きく外れ、怪獣たちは世界を浄化どころか人類を滅亡の危機へと追いやる羽目になってしまう。
モンスターパニック映画において「こんなはずじゃなかった」的な展開はまあよくあることではあるが、それにしても自業自得が過ぎるし、このストーリー展開は観客の反感しか買わない。
もう途中からゴジラがギドラをやっつけるかどうかよりも、エマ博士がちゃんと責任とってお亡くなりになってくれるかの方が気になって仕方なくなる始末。
映画における「周りの迷惑を考えない超絶自分勝手な人物」ランキングでもトップクラスの自分勝手さで観客をイライラの渦に叩き込むエマ博士の活躍はもはやアカデミー賞級だ。
その他細かい点でも粗が目立つ。
物語終盤、マディソンが物語の重要な鍵を握るあるガジェットを基地外部に持ち出し状況を一変させようとするが…
いや、そんな簡単に持ち出せるモンなの…?基地の警備とかどうなってたん…?
マディソンがそのガジェットを持ち出すまでにシーン的に何か一悶着あってもいいような気がするが、すんなり基地を抜け出しフェンウェイ・パーク名物の「グリーン・モンスター」の元へ。
もうこれ「グリーン・モンスター」を出したかっただけでしょ。
☑️まとめ
プロの批評家から見てもやはりストーリーの粗雑さは指摘されており、低評価が続出。
映像と音響は映画館で見るべき価値があるクオリティだっただけに、その点だけが非常に残念。
さて本作にて「モンスター・ヴァース」マラソンも一段落。
新作「ゴジラ×コング」もゴールデンウィークの休みを利用して先日鑑賞してきたので、近いうちにそちらの感想も投稿しようと思います。
<作品スコア>
😂笑 い:★★★★☆
😲驚 き:★★★★★
🥲感 動:★★★☆☆
📖物 語:★★☆☆☆
🏃♂️テンポ:★★★★☆
🎬2024年鑑賞数:36(19)
※カッコ内は劇場鑑賞数