K助

ゴジラ キング・オブ・モンスターズのK助のレビュー・感想・評価

1.7
昨年辺りから、鑑賞した映画のハズレ率が高過ぎて、映画を観る事自体が億劫になりつつあるK助です。おまけに明日から、ただでさえ割高な鑑賞料金が値上がりしますし、更に映画から足が遠のきそうな悪寒。

さて、怪獣映画好きの期待を一身に集めている感のある『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』、公開初日に観て来ました。
うん、僕の中でレジェンダリーは、「CGが豪華なアサイラム」という評価に落ち着きそうです。

2014年のギャレゴジの続編となる今作。ギャレゴジ自体の評価が、1998年のエメゴジより低い僕としては、鑑賞自体を迷ったのは事実です。が、監督のマイケル・ドハティはかなりの怪獣好きらしいので、そこに希望を見出して観に行ったのですが…。

案の定、クッソつまらなかったです。

CGをフル動員した怪獣の登場するシーンは、確かに派手でした。ラドンが火口から復活し、F-35と空中戦を繰り広げる一連のシークエンスには、かなり興奮させられたのも事実です。
でもね、全編に渡って「(怪獣の)重量感」が全く表現されていないんですよ!(涙)

船の真横にゴジラが現れ、再び水に潜る。
戦闘機の後ろからラドンが、巨大な羽を羽ばたかせて迫る。
キングギドラの電撃が地面を抉り、大爆発を起こす。

が。

船は激しい波に洗われるも微動だにせず。
戦闘機は撃墜されるまで揺るぎもせず。
真横で大爆発が起こったのに髪の毛一筋さえ動かない。

『MEG ザ・モンスター』でも同じでしたが、CG処理は綺麗でも、物理法則の再現が皆無なので、観ていて白けてしまうのです。
もう、この時点で怪獣映画としては、かなりマイナス。

加えて、シナリオが壊滅的に酷い。
「ハリウッド映画はみんなそうだよ」と言われればそれまでなのですが、主役となる登場人物の感情が「家族!家族!」に占められていて、状況を省みる事がない。家族さえ無事なら、誰が死んでも構わない。主人公は物語世界においては絶対的存在なので、周囲のキャラクターの行動もその感情に振り回され、ストーリーの展開がおかしくなる。
今回はそれに加えて、主人公の家族三人が、言葉にも行動にも感情にも全く同調出来ず、「何、こいつら」という不快感に捕われたまま、エンディングを迎えます。
対怪獣組織モナークの構成メンバーの行動も、常に首脳陣が皆雁首揃えて危険な最前線に立ち、都合良く説明台詞をしゃべりまくる。不自然極まりない。
まさか、キャラクターの描けていなさで『MEG ザ・モンスター』を超えてくるとは…(呆)。

「家族の絆」を錦の御旗にして「愛しているわ」と言えば、全て済まされると思うなよ?(怒)
「ゴジラのテーマ」と「モスラの歌」を流せば、客は誤魔化されると思うなよ?(怒)

恐ろしいまでのクソ映画でした。
当然、パンフレットも買いません。
K助

K助