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忘れないと誓ったぼくがいたのtAeKoのレビュー・感想・評価

4.0
奪えないんだよ。一緒に過ごした時間だけは。

誰か大切な人と過ごしたときのこと、相手が忘れちゃったり、なかったもののようになってしまったとしても、その人と過ごしたことは忘れなければ、自分が一緒に過ごした時間を覚えていればいい。それはずっと消えない、ということを教えてもらった。

人はいろんな事を忘れていく。自分が誰かに忘れられることを恐れたとしても、人の記憶はどうすることもできない。
でも、その人からもらった感情や体験、思い出を、大切にしていくこと、それは誰にも邪魔されることなくできること。


間接的に認知症の人のこともかいてるのかなと思った。
忘れられる方と、忘れる方の苦しみ。忘れられる方もつらいけど、忘れてしまう方ももがいてる。忘れてしまったことを、ふと思い出した瞬間の後悔に苦しむのだと、、、両方の気持ちを体験できた。


※忘れないように、眠らないようにするシーン、タイマーをかけたり、絆創膏を貼り続けたり、部屋いっぱいに写真を飾ったり、ずっと名前をつぶやき続けるシーンにぐっときた。

※絆創膏を、あっけなく剥がすシーン、、、。私達も、きっとそういうことってあるのだろうなと感じた。そのときはいろんな思いがあって大切にしてたのに、時間が経つにつれて、それの大切さを忘れ、なんでもなかったかのように大切にし続けてたものをポイッとしてしまうこと。。。
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