魔導ネコ

あと1センチの恋の魔導ネコのレビュー・感想・評価

あと1センチの恋(2014年製作の映画)
3.5
北海道に行くための飛行機での移動中に視聴。ラスト30分だけ時間が足りなくて見切ることが出来ず、2週間くらい空けてから視聴終了した。

「優しい人は自分に見合うと思うから、ダメな人間と恋をする」
最近視聴した「ウォールフラワー」のこの言葉を思い出した。
自分よりも相手の幸せを優先したり、現状に妥協して自分を幸せだと思い込む。人生って結局はそんな事の連続で、苦い思いも時間と共に風化していくものだと思うけれどやっぱり少し寂しいよねと思わせてくれる映画だった。

幼馴染で長い時間を共にした関係、すなわち「言わなくても分かり合える関係」。映画の2人はまさにそれだけれど、やっぱり言葉や行動にしなければ伝わらないことはある。相手を信頼することと期待することは別物で、期待しているだけでは何も変わらないし、相手が思っていたのと違う選択をしてしまった時に裏切りと感じてしまう。「信頼」は自分自身が、自分の選択に自信を持って「行動」に移すための根拠。

邦題が「あと1センチの恋」。限りなく近いけれど触れ合ってはいない2人の心と体の距離感を表したタイトル。今作はキスという行為を象徴的に描いていて、何度も唇が近づくけれど触れ合わない、触れ合えない、そんな描写があった。1センチというこの距離感はそんな描写も意味しているのかな。

劇中流れていた歌がすごく好き。
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