raga

ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界のragaのレビュー・感想・評価

4.0
人類のメッセージを託された無人探査衛星は、地球外生命体とつながりを求めて太陽系外へ航海する。しかし人類は、身近な家族や隣人とのつながりをうまく交わせない、憎しみや諦めが断絶へと陥ってしまう日常を紡いてしまう。しかし私たちはそこで人生終了ではなく再起へと向かう。再び破綻するかもしれないけれど、心傷つき生きるのは辛いけれど、つながることで喜びを求める。決して揺るぎないものではなく、ほのかなつながりであってもそこに安らぎがある。そんな不安定な未来に生きる証を見出そうとする人間賛歌をしたためる群像劇。
欲言うならば、それぞれの破綻した人間関係のエピローグを描いているのは、倦怠期の夫婦と自殺未遂をする彼氏とその彼女だけなのが "片手落ち" のようで物足りなさを感じる。カール・セーガンの引用文ではなく、カットバックで総括できるような "仕掛け" があれば申し分ない。
raga

raga