いまちょっと動けないので、父親に「お笑いのDVDを何か借りてきて」と頼んだらこれを借りてこられた。これは“お笑い”のDVDではない。これは“洋画コメディ”である。本当はサンドウィッチマンの2007年のライブDVD借りてきてと頼みたかったが、昭和中期生まれのアナログ人間が数あるDVDの中から年度まで正確に把握して借りるのは時間がかかるだろうなと気をつかって、もうジャンルだけ指定して適当にパッと借りてきてもらおうというこちらの思惑の斜め上、斜め上といっても仰角85°のほぼ真上をいくこの作品が結果として手元に届いた。届いてしまった。本当に意思疎通というのは難しいものである。我々は日々さまざまな自分の思いの丈を言葉を選んで他人に伝えようと努めるけれども、その我々が選んだ言葉というのは思考をそっくりそのままのものではなく、自らの思考に1番近いものに過ぎないということだろうか。考えすぎかな。
さて映画の感想。やってみたかったパロディを全部詰め込んだものをナルニア国物語の一作目を主軸に作った感じ。くだらなさすぎて何回か消そうと思ったけどなぜか最後まで見てしまった。申し訳程度の格闘シーンで、闘ってるはずのアメリカ人がなぜかアジア人に見えたからコマ送りで見たらめちゃくちゃアジア人だった。体型も違うし。アメリカ人のスタントに体型の違うアジア人を使うなよ。こういう粗さが最後まで見させたのかもしれない。と、こんな風に全体としてはめちゃくちゃ粗いんだけど、なぜか「チャーリーとチョコレート工場」のワンカと「パイレーツオブカリビアン」のジャックスパロウだけ本物かと疑うほどめちゃくちゃ似てた。なんでだよ。しかも両方ジョニーデップじゃん。
