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超能力研究部の3人のogtのレビュー・感想・評価

超能力研究部の3人(2014年製作の映画)
3.6
そのおこだわり私にもくれよ、山田孝之の東京都北区赤羽という流れからのこの作品。時系列的には逆順で追う結果に。Youtube動画でこの映画のオーディション風景は随分前に見てたし、おこだわりは山下監督は関係ないけど、北区赤羽へのきっかけとして。それらについてのレビューも記しておきたいのでここに少し書きます。
この三作において共通して言えるポイントとしては本人達の悩みが虚実ないまぜにして語られているというところか。実際のところの真偽は分からないが、本人達が抱え込んでいてもおかしくない苦悩や葛藤を構成の核に持ってきているところ。
北区赤羽 第一話の山田孝之の「死ねないっすね」がぶっ飛び過ぎててちょっとあそこの瞬間最大風速はどうやっても越えられないんだけど、こっちはこっちで諏訪敦彦「デュオ」みたいにドロッドロの泥沼に落ちていきそうなところをうまく?強引に?テコ入れが入って爽やかに終わっていく感じは気持ちがいい。映画にやっぱり脚本は必要。
構成の比重的には生田さんに重きがおかれてて、橋本さんはちょっと他のふたりとは関係性が希薄なんだけどそういうお悩みだし、秋元さんのは生田さんの葛藤への踏み台。全体的にもうちょっとどうしようもない深刻な悩みだと面白いのかなとも思うけどこれくらいの方が現実味があるか。山田孝之の悩みは人間離れしすぎてる分最初のインパクトはあったけど後半失速してたから、ある意味こういう悩みのほうが人間味があって共感しやすいのかも。
メイキング部の悩みの設定も「超能力研究部の3人」のそれぞれの立ち位置と絶妙にリンクしていてラストカットの俯瞰ショットに至るまでの気持ちよさに拍車をかけている。二作を比べれば見れば山田孝之の北区赤羽における桃太郎のように、同じような構成なんだけどこっちのラストは少し尻切れトンボのような感じが否めない。もっとクサイ終わり方しても俺は好きだけど。
もしかしたら超能力研究部のラストの会話はあれはアドリブかな?だとすると「本来の乃木坂の3人」というもうひとつのレイヤーが加わって、3つの別視点からなる会話が1つに集約されることになる。そうするとちょっと凄い。
そのおこだわりはラストに松岡さんがモーニング娘。に加入するというエンドが既に公表されているんだけど「桃太郎」のように半ば強引にやる流れしかどうしても予想できないんですが他の流れを絶賛期待しています。
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