フリーザ

君が生きた証のフリーザのネタバレレビュー・内容・結末

君が生きた証(2014年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

面白い。

バンド映画であり父と子のヒューマンドラマでもあり。

作者の行いと作品は紐付けで考えるべきなのかということについても考えてしまう。

バンド映画として小気味良く、中盤は銃乱射事件のこと忘れてた。

どんでん返し映画であるということを知った状態で観てしまった為序盤で「これ実は被害者じゃなくて加害者の父親の話なのでは?」と予想出来てしまったが、別にそれが全てではないのがいい所。
サスペンスとかだとどんでん返しのネタがわかった時点でもう観る意味無くなるレベルものもあるが、そういう意味でもこの手のドラマでこういった仕掛けがあるのは珍しい。

色々と複雑な問題を孕み登場人物も少くないが、最終的に主人公と亡き息子、そしてバンドメンバーであり息子がわりとも言えるクエンティンのドラマのみにフォーカスしたのが素晴らしい。
息子が何故事件を起こしたのか等の掘り下げを全くしなかったのも潔くていい。
クエンティンの家族問題やなんかもチラっと垣間見えるだけで、あくまで主人公サムの目から見たことしか描かないのがいい。
この辺のバランス間違えると急に胡散臭くなったりするので絶妙な塩梅だったと思う。

ラストの演奏が終わったあと拍手も歓声も起きなくエンディングというのがまたいい。
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